テレビドラマの逃げ恥こと「逃げるは恥だが役に立つ」が放映されてからもう1年になります。
その逃げ恥で使われた「自己肯定感」という言葉は、自分の子供は「自己肯定感高く育ってほしいかどうか」という女性の話題の中で使われました。
親の育て方で子供の自己肯定感が高くなったり低くなったりすることは事実だと思います。
私は、「パパのようにはなったら絶対だめよ」と母親にはいつも言われていましたし、「誰のおかげで食べていけてると思っているんだ」「この子は何をやってもダメだ」「怒られたからってムスっとしてるんじゃない。人前ではいつも笑顔でいなさい」と父親からも言われて育ちました。
そんなことを言う親はどこにでもいると思っていたし、事実、どこにもでもいると思います。
でも、私は年々人との付き合いに違和感を持つようになりました。
違和感というのは、自分が何か特別なことをしているわけではないのに、その場にいることが辛かったのです。
そんな気持ちになる私は普通なのか、普通でないのか。
普通でないのなら、なぜ、そんな気持ちはなるのか。
理由を探すために心理学の本を読みはじめたのです。
そして、読んでいくうちに、私が親に言われていた言葉が原因で自己肯定感が低くなっているということを知ったのです。
それを知ったとき、とてもショックでした。
ショックだったけど、反対に理由がわかってよかった!とも思ったのです。
理由がわかれば、その辛さを乗り越えることができるかもしれない。
ただ、こういった過去のトラウマのようなものを乗り越えるには、自分の過去を振り返って、1つ1つ消化していくカウンセリングが一般的なようでした。
でも、子供の頃のことなんて思い出したくもないくらい、私の過去はこじれているので、その作業に踏み出す気持ちにはなれませんでした。
それに、今更、親に私の気持ちを理解して欲しいとは思いません。
私の親自身も、同じように育てられたと想像できるからです。
それに、親が理解してくれたとしても、今更、親と仲良くするなんてことはありえませんし、何かが変わるとは思えませんでした。
さらに、他の本を読むと、自己肯定感を高める方法が他にあることを知ります。
それが、精神科医の水島広子さんがボランティア活動をされている、
で、それからは、色々なウェブサイトや水島広子さんの本、その他の本を読んで、自分なりに、どうすれば自己肯定感を高めることができるのかを調べました。
結果、現在は人とのおつきあいが、格段に楽になりました。
今でも、人の顔色をうかがったり、自分の言ったことをくよくよと後悔したりはありますが、以前のように人と会うのが嫌で、引きこもりのようになることはなくなりました。
もし、同じような気持ちの方がいたら、ぜひ、対人関係療法や水島広子さんの本を読むことをおすすめしますが(私が読んだ本は一番下に一覧をのせました)、今回は、この1年ほど、私が実際に実行したあれこれを紹介したいと思います。
自己肯定感が高い人、低い人の違い
最初に、自己肯定感が高いか、低いか、自分はどちらに当てはまるのかを確認したいと思います。
こちらは、精神科医の水島広子さんの
という本の「はじめに」の部分に書かれていることです。
- つい「自分なんて」と思ってしまう人。
- どうして「○○さん」のようになれないのだろう、と落ち込んでしまう人。
- 自分は誰からも好かれないだろうなと思ってしまう人。
- 一生懸命やっても、いつも何か足りないと感じてしまう人。
- 自分をいたわれない人。
- 誰も自分を大切にしてくれない、と不満を抱えている人。
- 他人に「ノー」が言えない人。
- いつも自分だけが場になじんでいないという気がする人。
水島 広子. 自己肯定感、持っていますか? あなたの世界をガラリと変える、たったひとつの方法より
いかがでしょう、いくつ当てはまりますか?
ちなみに、1年前の私は4つ当てはまりました。
例えば、夫に対して頭に来ることがあったときに我慢ができず、とても強い口調で夫を責めてしまうことがありました。
口論の最中に夫が悪いわけではないとわかっても止められず、なんで、いつも私は落ち着いた女性になれないのだろうと落ち込んでいたのです。
他にも、とにかく他人に「ノー」言えないので、人から誘われても断ることができないまま渋々会って、家に帰ってからどっと疲れが出るということが日常茶飯事でした。
そんな人間関係ですから、いつも自分だけがその場から浮いていると感じて、私は誰とも話し合わない、誰も私のことを理解してくれない。
だから、満たされない思いでいっぱいでした。
それが、今は、なんと1つも当てはまりません。
今、自分でこの文章を書きながら、大人になっても人って変われるんだなと、ちょっとだけ自分を褒めてあげたい気持ちになりました♪
ところで、なぜ自己肯定感を高める必要があるのかということですが、それは、自己肯定感が低いと幸せになりづらいからです。
自己肯定感が低いと、自分を否定し嫌い続けます。
この状態が続くと、最悪、うつ病になってしまいます。
ですから、自己肯定感が低いことは決して良いことではない、ということを頭の中に入れておく必要があります。
自己肯定感を高めるために人間関係を整理する
続いて、自己肯定感を高めるために私がしてきたことを具体的に書きたいと思いますが、その前に個人心理学のアドラーの言葉に次のようなものがあります。
- 人間の悩みはすべて対人関係の悩みである
この言葉はベストセラーにもなった
に書かれている言葉です。
嫌われる勇気も、自己肯定感あるいは自尊心を高めるために非常に役立ちますが、この本を読んで私が気づいたことは、自己肯定感を高くするのも、低くするのも、人との関わりだということです。
私のように親との関わりで自己肯定感が低い人もいると思いますが、友だちとの関わり方で自己肯定感が低くなってしまった人もいるでしょう。
原因はなんであれ、人との関わりによって自己肯定感は低くなります。
反対に、自己肯定感を高める一番手っ取り早い方法は、自分を理解し、受け入れてくれる人と関わることです。
そこでまず、自分のまわりを見渡します。
話しをして楽しい、また会いたいと思う人がいれば、その人は、自己肯定感を上げてくれる人のグループに入れましょう。
話しをすると嫌な気分になったり、傷ついたり、腹が立ったりする人がいれば、その人は、自分の自己肯定感を下げる人のグループに入れましょう。
そして、自己肯定感を上げてくれる人と積極的に会うようにし、自己肯定感を下げる人とはできるだけ距離を置きます。
「逃げるは恥だが役に立つ」ではありませんが、まずは、自己肯定感を下げる人とは距離を置きます。
これは、自己肯定感を上げるくれる人と会う回数を増やすことで、自己肯定感を高めるのです。
可能であれば、自己肯定感を下げる人とは会いません。
これだけで、自己肯定感はかなり上がります。
でも、色々なシガラミでどうしても会わなければいけない場合は、その人と会うと、なぜ、嫌な気持ちになったり、傷ついたり、腹が立つのかを考えておきます。
そして、嫌な気持ちになるようなことを言われたら、できるだけさりげなく「なんでそう思うの?」とだけききます。
返ってきた答えには、「ふーん。」とだけ言います。
決してこちらから何もいいません。
反対に「なんでそんなこときくの?」と聞かれたら「なんか気になったから」とだけ答えておきます。
面白いことに、一度質問されたら、大抵の人はそれ以降同じことは言ってこなくなります。
でも、また同じことを言われたら、また理由を聞きましょう。
これを繰り返して、言われると嫌な気持ちになるということをわかってもらうのです。
でも、理由をきくのって、最初はとても勇気いるものです。
私は以前、将来こんな風になれたらいいなと思うことを友だちに話したら、思いっきり笑われました。
以前から私が話したことをよく笑う人だったので、この人といると自己肯定感が下がるなとは思っていたのです。
なので、そのときはストレートに「何がおかしいんですか?」とききました。
その人は理由を言ってくれませんでしたが、私が嫌な気持ちになっていることを理解はしてくれたようです。
それ以降、笑うことはピタッとなくなり、今は良好な関係を築けています。
これはグループで人とつきあうときも同じで、グループの中でも自己肯定感を下げる人がいたら、とにかく近くの席に座らない、会話できない距離を保ちます。
もし、嫌なことを言われたら、理由をきいて、「ふーん」とだけ答えてを続けます。
自己肯定感を高めるために共感できる友だちを探す
自己肯定感を高めるために、共感できる新しい友だちは最強です。
一番簡単なところで、同じ趣味を持つ人、家族構成が同じ人、同じペットを飼っている人などが思いつきます。
私は編み物が趣味なので、友活用のブログはいつも編み物の友だちを募集していて、既婚子なし主婦さんも共感できるので、友だちを探しています。
他には、犬を溺愛しているとか、国内旅行あるいは海外旅行が好きとか、食べ歩きが好きとか、温泉が好きとかなんでもいいのです。
世間一般ではネガティブなイメージを持たれがちなことは、より共感力を強めるような気がしています。
自分のコンプレックスや苦手なことでつながると、自分の頑張ろうと思う力が増して、自己肯定感も高くなります。
このようにコンプレックスでつながることはお互いの気持ちを理解できるので、共感できるのは当たり前のことなのですが、これをキズのなめあいと思ってしまうと、自己肯定感は高まりません。
キズを舐めるのではなく、お互いにキズを負っている戦士として戦う勇気が持てると考えるのです。
これは、過去の人間関係がうまくいかなった人には特におすすめです。
自己肯定感を高めるための気持ちの持ち方
ここまで書いた方法は、どちらかというと、人間関係で自己肯定感を高める方法でした。
次は、自分の気持ちを整理することで自己肯定感を高める方法です。
人というのはそもそも前向きな生き物です。
よく「あの人はポジティブだよね」とか「あの人はネガティブだよね」と言いますが、そもそも自分の人生を悪くしたいと考えている人はいるでしょうか。
個人個人を見ると、向かっている方向や、やり方や、言葉の表現が違いますが、自分の人生が悪くなればいいと思いながら生きている人などいない。
つまり、ネガティブな人というのは存在しないということになります。
そう思いませんか?
そう考えると、他人から傷つけられるようなことを言わたとき、「この人はこの人なりに自分の人生を良くしようと思っていて、そのために、今の言葉を言わなければならなかったんだだな」と思えます。
次に、自己肯定感を高めるときは、過去は振り返らないようにします。
これは、日々目的意識を持つことで、過去が気にならなくなります。
今、そして少し先の未来だけを考えて暮らします。
どうしても過去が気になる時は、どこかに吐き出す場所を作っておきます。
ブログに書く、ノートに書く、どこかの掲示板に書く。
なんでもいいので、いったん吐き出すのです。
吐き出したものが残るのが嫌な場合は、紙に書いてあとで燃やします。
これは、心理学でも実際に効果があると言われている方法ですから、ぜひ、一度試してくださいね。
自分の中で、得手不得手のうち、不得手を見ず、得手のみを見ます。
例えば、人付き合いが苦手な人が、友だちを増やそうとしても、それは辛いだけです。
それよりも、たくさんの人との付き合いが苦手だったら、1人の人と細くてもいいから長くつながる。
この方が、楽だし、できそうだと思いませんか?
人付き合いが苦手だったら、まったく違う方向を向くというのもありです。
人が関係しないところで自己表現する場所を探すのです。
歌を習う、写真を習う、絵を習うなど、俳句を習うなど、新しい何かを学ぶことも自己表現の1つです。
そして、楽しいな、自分に合っているな、と思えたら長く続けていけばいいのです。
それが自分の自信につながり、自己肯定感を高めることができます。
ここで気をつけたいのは、自己表現することは、たくさんの人に認めてもらうことではありません。
自分が作ったハンドメイドの作品をたくさんの人に買ってほしい。
これは、どんな人にとっても難しいことですから、自己肯定感を高めたいと思っているときには必要ありません。
私は、人付き合いが苦手なので、多くの友だちとおつきあいはできません。
その代わり、ごくごく少数の友だちと細く長くつながるようにしています。
世間一般に言われるような、「友だちは多い方がいい」という固定観念は捨て、自分のゴールは自分で設定します。
さいごに
私はずいぶんと長いこと、生きづらさを感じながら生きてきました。
でも、その原因が自己肯定感の低さだと気づいたのは1年とちょっと前のことでした。
それからたくさん本を読み、本に書かれていることを、実際にリアルな世界で試してきました。
子供の頃からの習性で、いつも人の顔色を伺ってしまうのはいまだにありますが、それでも、以前と比べると何倍も気が楽になったし、生きづらさはほとんどなくなりました。
今では、人と関わっていく中で嫌な気持ちになったときは、きちんと相手にその理由をきいて、1つ1つ頭の中を整理するようにしています。
今回は、自己肯定感を高めることについて長々と書いてしまいましたが、みんな前に進もうと思って頑張っているんだ、という気持ちを忘れずにいたいと思っています。
こんにちは、ラムレーズンさん。
自己肯定感を上げる具体的な方法、
とても分かりやすいですね(^-^)
多くの書籍を読み、知識が増えても
実践するのは難しいものですが、
こうして真剣に取り組まれた結果、
目覚ましい効果が得られたというのは
本当に素晴らしいと思います。
私も今後はもう少し真剣に
自分と向き合おうと思います。
ご紹介されてる書籍の幾つか、
概ね私も読んだのですが…(^^;
亀の歩みで頑張ります(笑)。
もえぎさん、こんにちは!
そもそも自己肯定感が低くなった理由が人それぞれですので、時間のかかる方もたくさんおられると思います。私は、親と一緒にいると自分が辛くなることには気づいていて、かなり前から距離を置いていたのです。だから、最後の仕上げが本と実践だったのかもしれません。お互い、焦らずのんびりいきましょ♪
ラムレーズンさん、はじめまして。
結婚15年40代子なし専業主婦のしろといいます。
自己肯定感チェックしたら8個中7個当てはまりました。たしかに納得です。私はいつも身の回りに同じ立場(子なし専業)が一人でもいてくれたらと思いながら一度も出会った事がありません。その孤独感からどんどんそのように変わっていったと思います。周りは皆子育て(or仕事)してるのに…なんて毎日思ってしまいます。
でもこのブログを見つけて元気が出ました。過去記事もこれから少しずつ読ませていただきます?
しろさん、はじめましてm(_ _)m
既婚で子供がいないと疎外感から孤独を感じるのですよね。良い出会いがあって、子なしの友達ができるといいですね!
はじめまして❣️白さん、お気持ちわかります❣️よろしくお願い致します。