私は、子供がいないことで、老後に対して漠然とした不安を長いこと持っていました。
でも、
- 夫に先立たれて一人で生活するのが難しくなったら老人ホームへ入ろう!
と腹をくくってからは、不安はなくなりました。
ところが、
- 老人ホームへ入るには保証人が必要
だと知り、びっくり。
わが家は、夫が一人っ子です。
私には兄がいますが、兄夫婦にも子供がいません。
そのため、将来、身寄りのないお年寄りになることがほぼ確実です。
せっかく腹をくくったのに、ふりだしに戻ってしまいました(T_T)
でも、不安なままでは嫌なので、何か手はないものかと調べることにしました。
今後、身寄りのないお年寄りになりそうな方の参考になれば、と思います。
老人ホームの保証人
先にも書きましたが、私は
- 老後は老人ホームで仲間と楽しく過ごすわ!
と思っていました。
ところが、
- 老人ホームに入居するには保証人が必要
なのを知ってびっくり。
それも、書類にサインするだけではなく、保証人さんには様々な雑用があるのだそうです。
例えば、必要なものを買うときに施設の担当の人から問い合わせがあったり。
医療行為が必要なとき、病院へ搬送するのか、治療をどうするのかも、保証人に問い合わせがいくようです。
本人のお金が足りなければ、その請求が保証人負担になったり、本人が亡くなったときも、保証人に問い合わせがあります。
これは、気軽にお願いできそうな内容ではありません。
ほかにも調べていたら、
- ホスピスも保証人がいないと受け付けてくれない
ことがわかりました。
ホスピスとは、
- 余命が半年以下と宣告された場合に入院が可能な病院
です。
癌で余命宣告をされた場合など、緩和治療と主としたターミナルケアをお願いすることができます。
私の母も最期はホスピスだったので、私も癌になったときは最期はホスピスと思っていました。
そんな保証人ですが、お金を払えば身元保証を引き受けてくれるところがあるようです。
私が探したところ、3箇所みつかりました。
料金については、東京の東京シルバーライフ保証協会では、
- 老人ホームへ入居時に73万円からで身元保証をお願いできる
ようです。
ただし、身元保証をお願いするにはときに、
- 本人が死亡した後の処理の実費分を預けておく必要がある
ようです。
たぶん、
- 合計で300万円前後かかる
のではないかと思います。
また、数は少ないようですが、保証人なしでも入れる老人ホームとホスピスはあるようなので、住んでいる場所の近くにないか、調べておくといいかもしれません。
認知症になったときのお金の管理
老後のためにお金を一生懸命貯めていたとしても、財産を自己管理できなくなることがあります。
例えば、アルツハイマー型の認知症もそうですが、脳梗塞などでその後認知症になる可能性もあります。
また、年を取れば、当然脳みそも老化していきます。
そして、問題は、お金の管理能力がなくなって、詐欺の被害に合うことです。
老後のために貯めておいたお金が、そんな輩に騙されてなくなるなんて、想像しただけでも絶望的。
そこで、元気なうちに、
- 成人後見制度を利用する
という方法があるようです。
成人後見制度には、
- 法定後見制度
- 任意後見制度
があり、
- 身寄りのない人にとって便利なのは任意後見制度
の方です。
十分な判断能力があるときに財産を管理してもらう任意後見人を決めておきます。
本人に判断能力がなくなったら、任意後見人が家庭裁判所に申し立てをします。
家庭裁判所は、必要があれば、任意後見監督人を別途選定し、任意後見人は任意後見監督人の監督のもと、財産の管理を行います。
任意後見人は、身寄りのない人の場合、信頼のおける弁護士や司法書士に依頼することができます。
ただし、
- 気をつけたいことは任意後見制度の悪用
です。
本人がすでに判断能力がなくなっているにもかかわらず、任意後見人が家庭裁判所に申し立てを行わず、自分たちの都合のいいように契約書を変更される可能性もあります。
そのため、地道に、信頼できる弁護士さんなり、司法書士さんなりを探しておく必要がありそうです。
意識不明になったときの治療方針
救急車で病院に運ばれ、医師には
- このままだとあと1ヶ月の命です。でも、気管切開して人口呼吸器を取り付ければまだ数年生きられます。
と言われました。
私はすでに85歳です。
人工呼吸器をつけたまま病院で寝たきりで数年過ごすより、最期の1ヶ月を自分の意志で生きたいと思います。
でも、そのとき、私は意識がありません。
そのため、この意志を医師に伝える方法がありません。
望まない延命治療が施されないためには、リビングウィルを作成するのが良さそうです。
日本尊厳死協会の会員になると、会員証が発行されます。
その会員証には、回復不能な場合の延命治療はしないよう書かれています。
この会員証を常に携帯すること、あるいは、介護施設などに入る際に提示するなど、延命治療を希望しないことを会員証と共に知らせます。
正会員は年会費2000円/一人、終身会員は70000円です。
一人 | 夫婦 | |
正会員 | 2,000円 | 3,000円 |
終身会員 | 70,000 | 100,000円 |
亡くなった後の事務処理
老人ホームへ入居する際に、身元保証人を依頼した場合、死んだあとのことも話し合いをしていくので心配はなさそうですが、
- 成人後見制度の任意後見制度を利用するだけだと、死後の面倒は看てくれません。
死んだあとにするべきことは、事務処理も含めて莫大です。
葬式をはじめ、
- 死亡届
- 死体火埋葬許可申請
- 年金受給停止の手続き
- 介護保険資格喪失
- 住民票の抹消
- 世帯主の変更
- 遺言書の検認
をはじめ、相続、家の中の片付け、水道、ガス、電気を止める、携帯電話の契約を止めるなど、数えきれません。
葬式は前払いで葬儀屋にお願いしておけばいいかもしれませんが、葬儀屋が死亡届を出してくれるわけではないので、このあたりも注意が必要です。
そこで、自宅で亡くなったあとの処理をすべてをお願いしたいとき、
- 死後事務委任契約
というものがあります。
これは、事前に、死後事務委任契約書を作成し、委任者と受任者が公証役場へ出向いて、証書を作成します。
費用は、業者にもよりますが、
- 報酬と実費で250万円前後
です。
まとめ
探してみると、案外と便利な仕組みが用意されているものですね。
ただ、やはりお金がかかりますし、本当に信頼できる相手なのかを見極めることも必要になります。
まだまだ先と思わず、お金も信頼関係も、少しずつ積み上げていかないといけませんね。
お金に対する考え方は、少し難しいですが
が参考になりました。
お金を貯める具体的な方法は、
を参考になりました。
幸せな子なし夫婦の老後となるよう、コツコツ積み上げましょう!
コメント
はじめまして
ありがたいブログです。
子なしさんのブログ初めて見ました。
私もいろいろ悩み中です。
メール交換?などできたらいいなと思います。
はるさん、はじめまして(^^)
コメントありがとうございます。このブログを書いていることで、はるさんと同じようにメール交換を希望される方がおられるのですが、申し訳ありません、すべての方に返事を書いている時間が取れないので、お断りしている状況です。本当に申し訳ありません。同じような境遇の方が身近に見つかるといいですね。