子なしサラリーマンの夫が転職することになりました。
転職することについては、妻の私が心配するようなことはまったくありません。
でも、気になるのことはあります。
それは、出張がどれくらいの頻度であるのかということです。
私は友達がほとんどいないので、夫の出張が増えると、やはり寂しくなると思うのです。
そこで、夫にお願いして、どらくらいの頻度で出張があるのか、新しいボスに聞いてもらいました。
ボスからの答えは、最低3ヶ月に1回はアジアへ出張、それ以外は必要があればその都度とのこと。
最低3ヶ月に1回ということは、2ヶ月に1回くらいは行ってほしいということだと思います。
時差のある場所に2ヶ月に1回は、日数にもよりますが、多めだと思います。
これは、自衛の必要がありそうです。
というわけで今回は、寂しさや孤独を感じない方法について考えてみたいと思います。
アドラーの心理学では
そもそも、人はなぜ寂しいと思うのか、孤独を感じるのか。
その答えを求めて、最近、心理学の本を読み漁っております。
結婚20周年の旅行中に、
の3冊を読みました。
アドラーの心理学の中で子なしの私の心をぐっと掴んだのは、
- 大切なのは何が与えられているかではなく、与えられているものをどう使うかである
というアドラー自身の言葉です。
わが家は新興住宅地なので、前後左右、小学生以下の小さなお子さんのいる家族に囲まれています。
私にとって隣の芝生はキラキラ青く輝いて見えてます。
少し前に50歳のジャネット・ジャクソンさんの妊娠が正式に発表されました。
お金があれば私にも子供ができていたのにと、完全に無い物ねだりです。
ご近所さんのことにしても、ジャネット・ジャクソンさんのことにしても、実際に何が起こっているかなんて私はまったく知りません。
なのに、それを勝手に羨ましいと思ってしまう私がいます。
これは、アドラー的には、まったくダメダメな思考回路なのだそうです。
それよりも、
- 自分の課題を持ち、他人の課題を邪魔しない
ことが重要で、
- 他人をジャッジせずに横の人間関係を構築する
というのがアドラーの考えで、その結果、
- 幸福感
を得られるのだそうです。
なるほどーと思いました。
でも、本の中にも書かれていますが、アドラーの心理学を完全に理解して実行できるのは、時間がかかります。
なんでも、アドラーの心理学を知った時点の年齢の半分の年数が必要になるのだとか。
マズローの心理学では
アドラーの心理学は私の心に響きはしましたが、では、すぐに寂しさや孤独感を克服できるかというと、それは無理なようです。
そこで、次に、旅行が終わってからですが、
を読みました。
この本はマズローの心理学の本ですが、こちらには、その答えらしきものが見つかりました。
まず、マズローの心理学ですが、アドラーと比較するとシンプルでわかりやすい気がします。
心身ともに健康な人が成長していく過程には、次のような欲求があるのだそうです。
- 生理的欲求
- 安全の欲求
- 所属と愛の欲求
- 承認の欲求
- 自己実現の欲求
1番目の欲求が満たされると、2番目の欲求が。
2番目の欲求が満たされると、3番目の欲求が出てきます。
1番目の欲求が充分に満たされていないのに、2番目の欲求が満たされることはありません。
生理的欲求
1の生理的欲求は、食物摂取、飲用、性行動です。
食物摂取に関しては、私たちが健康な状態で感じる食欲ではなく、飢えている状態をいいます。
パンを1個食べれるかどうかを毎日考えてしまうようなレベルです。
飢えが満たされないと、人は次の欲求に進むことはできません。
先進国に住んでいる日本人にとっては、この欲求は満たされていると考えます。
安全の欲求
生理的欲求の次は、2の安全の欲求です。
これは安全に住む場所があったり、不安や恐怖がない状態の欲求です。
例えば、アフガニスタンのように常に人名の危機にさらされているような人たちは、ただひたすら安全な場所を求めてしまうということです。
この欲求も、生理的欲求と同じで、日本人であれば満たされているものと考えることができます。
所属と愛の欲求
次は所属と愛の欲求です。
人は、生理的欲求と安全の欲求が満たされると、ふつふつと、孤独感や寂しさを感じます。
そのため、友達や愛する人を探し求めるのです。
この気持は、何か原因があって感じるというよりは、動物が持っている本能と考えた方がいいようです。
そのため、孤独感や寂しさを感じるのは普通のことで、それは、所属と愛の欲求を満たすことでなくなるのだとか。
所属の欲求とは、小さな単位では、夫婦や家族、大きくなっていくと、町、都道府県、国、団ある体などに属したいうという気持ちです。
また、愛の欲求とは、愛して、愛されることです。
どちらか一方では満たされません。
つまり、人は孤独感を克服したければ、所属と愛の欲求が満たされるように行動すればいいということになるようです。
承認の欲求と自己実現の欲求
所属と愛の欲求が満たされると、続いて承認の欲求と自己実現の欲求に進みます。
承認の欲求は人から認められたいという気持ち。
自己実現の欲求は本来自分のやりたいと思っていたことをしたいという気持ちです。
ここで、人から認められる承認の欲求は、他人からの評価ですから、そもそも周りに人がいないと承認の欲求は満たされません。
つまり、所属と愛の欲求は必須ということになります。
承認の欲求が満たされると、人は本当にやりたいと思っていたことを探しはじめます。
マズローの本によると、この自己実現が完成しているのはアメリカ人では2%いると書かれていました。
孤独感を克服するには
ここで、話しを戻して、孤独感を克服する方法を考えます。
マズローの心理学では、まず、
- 所属と愛の欲求を満たす
ことが最初の一歩と考えられます。
子なし主婦の場合は、愛の欲求は満たされているはずですから、問題は
- 所属の欲求
です。
マズローの心理学は古いので、インターネットを利用したソーシャル・ネットワークのことには触れられていません。
でも、私が思うに、所属の欲求は
- リアル
- オンライン
のどちらでもいいような気がします。
例えば、子なし専業主婦の私の場合ですが、夫がいるので、
- 愛の欲求は満たされている
と考えられますが、
- 所属の欲求は満たされていない
かもしれません。
リアルな世界では、仕事をしているわけではなく、学校に通っているわけでもありません。
ゆいいつ、趣味仲間と週に1回会っていますが、あまり属している感がないのです。
それよりも、私にとっては、
- このブログでメッセージやコメントをもらうこと
- 子供のいない女性のための掲示板で雑談をすること
の方が属している感覚は強い気がしています。
なので、所属の欲求は、
- オンラインで繋がる
ことでも満たされるかもしれません。
また、同じ気持ちでいる方たちと繋がることは、それだけでお互いを認め合うことができるので、自然と
- 承認の欲求も満たされる
ことにつながります。
いずれにしても、お互いを尊重しあえる人間関係は、孤独感から解放される可能性が高いと考えられます。
さいごに
今までは、自分の心がどうにもこうにも整理できないとき、ブログに書いたり、夫に相談することで解決してきました。
2年ほど前に気持ちがぐっと落ち込んだときは、カウンセリングへ通うことも考えたことがあります。
でも、心理学の本を読みはじめてからは、少しなら自己分析ができるようになり、気が楽になりました。
今後も、心理学の本は読み続けたいと思っています。